ガムテープの魅力といえば、強い粘着力でどんなものでも手軽に簡単に貼ることができるところではないでしょうか。
ですが、その強力な粘着力がゆえ、いざガムテープを剥がすとなると、なかなか簡単に剥がすことができなかったりするんですよね。しかも、うまく剥がさないとガムテープの跡が残ってしまい、ベタベタが取れないという事は多々あります。
さらには月日が経てば、ガムテープの跡もカチカチに固まった状態になり、ついには諦めモードとなってしまうわけです。
そこで今回は、ガムテープの綺麗な剥がし方はもちろんですが、ガムテープ跡のベタベタが残ってしまった場合の取り方や、ガムテープの跡が固まった場合の取り方をご紹介していきます!
目次
ガムテープの綺麗な剥がし方
これをお読み頂いている皆さんは既にお気づきと思いますが、ガムテープって剥がし方次第で、あの嫌なベタベタしたガムテープ跡が残ったり残らなかったりしますよね。でも実はこれ、ガムテープの跡を残さないできれいに剥がす方法があるんです!
ガムテープは、貼ってすぐなら粘着剤の跡も残らず比較的簡単に剥がすことができますが、貼ってから時間が経つと、時間の経過とともにガムテープの粘着剤が固着していき、粘着強度が増し、きれいに剥がせなくなってしまいます。
そこで活躍するのが、どこのご家庭にもあるドライヤーなんですね!
ドライヤーを使って綺麗に剥がす
結論から言うと、ガムテープの粘着力は熱が加わることで弱くなります。
例えば、炎天下のもと熱くなった車のボディーにガムテープを貼っても、ガムテープ本来の粘着力は発揮できないですよね。下地側の車の温度にもよりますが、ベタベタと合わせてヌルヌルといったような状態にもなります。
この原理を利用して、同じようにドライヤーで熱を加えてガムテープをきれいに剥がしてしまおうと言うわけです。
上の画像のように、近すぎず遠すぎずガムテープ全体に適度に熱が加わるようにします。まずは、ガムテープの角から剥がし始めるので、端の方から様子を見るように温めます。
ガムテープの角を少し剥がしてみて、きれいに剥がれるようならゆっくり少しずつ剥がしていきましょう。また、粘着剤の状況にもよりますが、過度の加熱は逆にガムテープの跡のベタベタが残ってしまうこともあります。
なので、上のようにドライヤーで熱を加えながらガムテープを引き剥がし、跡が残らずきれいに剥がせるポイントを探るように剥がしていきましょう。こうすることで、貼ってから日数が経ち本来なら粘着跡が残ってしまいそうなガムテープでも、跡を残さず綺麗に剥がしやすくなります。
ガムテープの剥がす角度とスピードを調整する
ガムテープの剥がし方でもう一つ重要なポイントは、剥がすときの角度と剥がすスピードです。一般的なガムテープでは、剥がす方向に30°〜60°の角度の時が、最も粘着強度が弱くなると言われています。
なので、ガムテープを剥がす時は、30°〜60°の範囲内で引っ張るように剥がしましょう。また、剥がすときのスピードも、できるだけゆっくり少しずつ剥がすのがポイントです。
これは、水面を素早く叩くと固まるというアレに似ていて、粘着剤も一気に剥がすと固まってしまい、下地側にガムテープの跡が残りやすくなるからなんですね。
- 粘着剤を温める
- 剥がす角度
- 剥がすスピード
この3つのポイントを意識することで、ガムテープが格段にきれいに剥がしやすくなります。ここで、ベタベタのガムテープ跡が残るか残らないかでは、気分的にもその後の作業的にも大きな違いなので、ぜひ慎重に作業してみてくださいね。
ガムテープ跡のベタベタの取り方
ここまで、ベタベタの跡が残らないガムテープの綺麗な剥がし方についてお伝えしましたが、それでもどうしても粘着剤の跡が残ってしまうこともありますよね。と言うことで、ここからはガムテープ跡のベタベタの取り方について詳しく見ていきましょう。
まず下準備として、ガムテープの本体(紙の部分)をできる限り剥がしておきます。ガムテープの構造は、本体の紙の部分と粘着剤の部分の2層構造でできていますが、この紙の部分を剥がしておくことで、後の作業がスムーズに進むんですね。
そして次に、はがし残ったガムテープ跡に、溶剤や液体を染み込ませて粘着力を弱めていきます。ただし、接着面の材質によって使用する液体は異なり、ガムテープ跡の取り方も変わってくるので、材質別にさらに詳しくチェックしていきましょう。
一般に市販されているシールはがし剤をはじめ、粘着力を弱めるために使う液体は、粘着剤に直に染み込むことで効果を発揮します。なので、ビニールで覆われたシールや水を弾くガムテープの本体(表面)は、事前に剥がしておく必要があります。
液体を吸収する紙でできたシールなら問題ありませんが、ガムテープやセロテープ、ビニールテープ、ビニール製シールの表面にシールはがし剤等を塗布しても、ほとんど効果は得られず失敗してしまうので注意しましょう。
ガムテープ跡の取り方 〜ガラス・金属・陶器〜
接着面の材質が、ガラスや塗装されていない金属、陶器の場合、除光液やライターオイル、灯油を使うことで、ベタベタのガムテープ跡を取ることができるんですね。今回、私はライターオイルを使いましたが、除光液や灯油、市販のシールはがし剤などでも手順は同じになります。
まずは、ちょうど2週間前にピタッとしっかり貼って、事前に準備しておいたガムテープを慎重に剥がしていきます。
接着後2週間なので、ドライヤーを使えば綺麗に剥がれると思いますが、ここはあえてそのまま剥がします。案の定、ガムテープ跡と粘着剤の跡がしっかりと残ってしまっていますよね。
ここで、ガムテープの表面の素材は、手で剥がせる限りできるだけたくさん剥がしておくようにしましょう。そして、剥がし残ったガムテープの跡にまんべんなくライターオイルを塗布して、粘着剤に染み込ませていきます。
塗布したら20〜30分放置しておくのですが、除光液やライターオイルは揮発性が高いので、表面をラップで覆いかぶせておきます。
こうすることで液体の気化を防ぎ、より深く粘着剤にライターオイルが浸透します。30分ほど放置しておくと、ベタベタの粘着剤の粘着力が弱くなるので、ヘラなどを使ってガムテープ跡を剥がしていきます。
シール剥がし専用のヘラがなくても、定規などのプラスチック製品などでも代用が利きます。私は不要になったクレジットカードをヘラ代わりに使いましたが、力を入れることもなく、きれいにガムテープの跡が取れていますよね!
ガムテープは、接着後の経過日数が長ければ長いほど、剥がし難くなり跡も残りやすくなります。なので、もし1回の作業で取れない時は、2回3回と繰り返し行うことできれいに剥がすことができます。
さらに、ヘラで剥がした後、いらなくなった古着の切れ端などにライターオイルを染み込ませて、擦り磨くようにするときれいに仕上がります。
今回は、【ガムテープ接着後2週間・下地は金属・ライターオイル使用】で特に苦労することもありませんでしたが、除光液を使えばさらに簡単に剥がれると思いますよ。
ガムテープ跡の取り方 〜プラスチック 等〜
接着面の材質がプラスチックの場合、除光液やライターオイルを使うと、プラスチックが変色したり白く曇ったり、場合によっては変形する怖れもあります。市販のシールはがし剤を使う場合でも、プラスチックに使用できるものとできないものがあるので注意が必要です。
ということで、プラスチック素材には台所用の中性洗剤やお酢を使ってガムテープの跡を取っていきましょう。実はこの中性洗剤やお酢ですが、除光液やライターオイルほどではないものの、ベタベタのガムテープ跡を取るのに充分効果を発揮するんですよね。
以下、今回は一般的な中性洗剤を使っています。
こちらも先ほどと同様に、ガムテープを貼って2週間経過したものですが、粘着剤が残ったところに中性洗剤を塗布していきます。ガムテープの跡にまんべんなく塗布したら、表面をラップで覆いかぶせて30〜40分放置しておきます。
30〜40分たったら、後は先程のライターオイルの時と同様に、粘着力の弱くなっているガムテープの跡をヘラなどを使って剥がしていきましょう。
実は今回、通常の2倍ほどの時間洗剤を塗布して放置しておいたせいか、上の写真のようにラップを剥がす時に残っていた粘着剤も一緒に剥がれてきました!
ヘラを使うことなく、驚くほど簡単に剥がれてくれて、とても楽チンでした。【ガムテープ接着後2週間・下地はプラスチック・台所用中性洗剤使用・放置時間80分】
このほかに、お酢を使って酸の力で粘着剤を剥がす場合も、作業手順は同じになります。また、今回は一般的な台所用洗剤を使用しましたが、オレンジオイル配合の中性洗剤があればより効果的にガムテープ跡を取ることができるので、ぜひお試しくださいね!
ガムテープ跡の取り方 〜木・厚紙 等〜
接着面の材質が木や厚紙等の場合、金属やプラスチックで使用したような液体は、染み込んでシミになってしまうので使えませんよね。そこで1番簡単にできるのが、消しゴムの高い摩擦力を利用してガムテープの跡を剥がすという方法です。粘着剤の状況にもよりますが、この消しゴムでもガムテープの跡を取ることができるんです。
また、粘着剤のベタベタが強く残っている場合は、蒸しタオルを使って充分に水分と熱を加えた後、強くこすって拭き取る方法も効果的です。蒸しタオルで擦る場合はかなり熱いので、熱対策をするなど火傷には充分注意しましょう。
さらに、下地の素材が木であれば、ピアノ用のワックスや木製家具用の液体タイプのワックスなどでも、ガムテープの跡が取れるものもあるんですね。ごく一般的なシリコーンやエタノール等、溶剤を含んだピアノや木製家具用のワックスなら、効果を発揮します。
ただし、つや消し家具や塗装がされていない木、漆塗りの木製品など、使用できない種類の木もあるので、事前に確認するようにしましょう。
ガムテープ跡の取り方としては、金属やプラスチックの時と同様に、粘着剤にワックス剤を染み込ませて粘着力を弱めて剥がしていきます。この時、木によっては長時間ワックスを放置しておくと、シミになったりして下地を傷めることもあるので、様子を見ながら作業を進めていきましょう。
また、ヘラを使うと下地の木に傷がつくような場合は、古着などの切れ端で擦り取るようにすると、ガムテープのベタベタもきれいに剥がしやすくなります。
念のため、木にワックス剤を塗布する場合は、端のほうの目立たないところで試してみて、問題がないのを確認してから行うようにしましょう。
ガムテープ跡の取り方 〜布・衣類 等〜
ガムテープの粘着剤が布や衣類についた場合、普通に洗濯をしてもなかなか取れないんですよね。このような場合、残ってしまったガムテープの跡に、新たに別の新しいガムテープをペタペタくっつけて取ると、意外に効果があります。他にも、当て布をしてアイロンをかけることで、粘着剤を移し取るという方法もあります。
さらには、粘着剤が残っている部分だけを熱湯につけて、粘着力を弱めてもみ洗いするなどしても、ガムテープ跡を取ることができます。それでも布についたガムテープの跡がきれいに取れない時は、市販されている布にも使えるシールはがし剤を使ってみても良いかもしれませんね。
その他特殊な形状でのガムテープ跡の取り方
ここまで、平面にガムテープ跡が残った場合の取り方を見てきましたが、実際には接着面が平面以外で、液体を塗布したままにしておけないこともあると思います。例えば、次の棒状のような場合、液体を塗布しても流れていってしまいますよね。
写真では少しわかりにくいですが、長い間貼られていたシールを剥がして、ベタベタの粘着剤が残っているところです。これはガムテープ跡ではないですが、剥がし残った粘着剤の跡ということで、このような場合はハンドクリームを使って剥がすことができます。
実は、ハンドクリームはシールはがし剤として、それほど強力な効果は得られないのですが、上の写真のようにどのような形状でも長時間塗布しておくことができますよね。そしてここでのコツは、塗布したら最低でも1時間以上は放置しておくようにしましょう。
その後、ティッシュや布切れで擦るように拭いていくと、粘着剤の跡はきれいに取ることができます。
ただやはり粘着剤を剥がす力が弱いので、頑固で強力な粘着剤の跡を取るには、少し大変かもしれませんね。と言うことで、一手間かかりますがより強力な方法もご紹介しておきます。
まず、ガムテープの跡を覆えるだけの布きれ又はキッチンペーパーを用意します。そこに、接着面の材質に適した今回ご紹介した液体をたっぷり染み込ませます。これを剥がしたいガムテープ跡に貼り付けるようにして、さらにその上にラップを覆いかぶせます。
今回は瓶を想定して湿布しましたが、この方法なら液体が流れてしまう壁などでも、長時間かけて粘着剤に液体を浸透させることができますよね。後は、それぞれに適した時間だけ放置して、粘着力が弱くなったところでガムテープの跡を取っていけば、どんな形状でも問題なくきれいに剥がすことができます。
ガムテープ跡が固まった場合の取り方
ガムテープは貼ってから時間がたつほど、どんどん剥がし難くなりますよね。 貼ったばかりのガムテープの粘着剤は、比較的きれいにはがせても、日にちが経過すると粘着剤が溶け出したようになり、ネバネバ感が強くなります。
さらにそれを通り過ぎると、粘着剤は劣化してガムテープの跡は固まった状態になります。この固まった状態になると、除光液やライターオイル、灯油などを使っても、なかなか取ることができないんですよね。
そんな時は、ガムテープ跡の固まったところに、アイロンのスチームを当てることで、固着した粘着剤が軟化する場合もあります。
ただ、スチームを当てても固まったまま変化がない場合は、ヤスリで硬化してしまった粘着剤を削るのが早いかもしれませんね。
また、その他の方法としては、超強力タイプのシールはがし剤が市販されているので、それらを使えば固まったガムテープの跡も取れることでしょう。超強力タイプのシールはがし剤は、一般的なシールはがし剤と比べて使用できる素材が限定されているので、その点だけ事前に確認が必要と言えそうですね。
ガムテープの剥がし方 〜最終兵器はコレ!〜
ここまで、身近にあるものでガムテープの跡やガムテープの剥がし方についてご紹介してきました。
ですが、それでもどうしてもきれいにガムテープを剥がすことができないと言う場合は、次に紹介するディゾルビットを使えば、大抵のものはきれいに剥がすことができます。
- 10年以上前に貼った体育館床の粘着跡
- 衣服などについたガム
- ティッシュに貼ったガムテープ
このようなものも、きれいに剥がすことができるんですよね。
実際に使っているところを動画でも確認できますよ。
ちなみに、ガムテープを製造しているメーカーの方も、最終手段はこのディゾルビットを使ったりするそうです。危険な成分は使っていないので、手についても全く問題ないと言うのがまたすごいですよね!
そんなディゾルビットは、こちらから送料無料で購入できます。
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まとめ
ここまで、接着面の素材別でそれぞれのガムテープ跡の取り方について詳しく見てきました。
ガムテープ跡の粘着力を弱めるために、各素材に適したものを使うことが重要ですが、それと同様に粘着剤に液体が浸透するまで、放置しておく時間も重要ですよね。ここを慌てて先を急いでしまうと、たいてい失敗してしまいます。
今後もし、ガムテープのベタベタと格闘することがあったなら、ぜひこの記事を思い出して参考にしてみてくださいね!