胃腸風邪はうつる?症状から対処法 食事まで、知らないと危険!


お腹が痛い!
吐き気がしたり下痢で何度もトイレに…

そうなんです。私、ついこの前まで胃腸風邪でダウンしていました。ちなみに、その症状から一般的に胃腸風邪とも言われたりしていますが、実は胃腸風邪というのは俗称で、正確には感染性胃腸炎というのが本当なんですよね。

「え?感染性ってコトは人にうつるの?」「下痢や嘔吐がうつる?」と思う方もいるかもしれませんが、胃腸風邪はうつるんです!しかも感染力は非常に強いんです!

この胃腸風邪、経験した人は分かると思いますが、もうほんとに苦しくていつになったら治るのか、食事をとってもすぐに嘔吐したり、下痢がひどくてトイレから出られないなど、どう対処したらいいか悩むことも多々ありますよね。

そこで、もし胃腸風邪に感染してしまたら、少しでも早く回復するためにはどう対処したら良いのか。そして私も今回悩まされた、食事はどのようにしたら良いのかなど、できるだけ詳しくチェックしていきます。


胃腸風邪の症状と特徴

正確には感染性胃腸炎と言われる胃腸風邪ですが、基本的に1年中いつでもかかる病気とされています。その中でも特に、冬そして夏に多く発症します。胃腸風邪はウイルスや細菌による感染で起こり、その何に感染したかで発熱のしかたも違いますが、一般的には微熱程度とされています。

また、初期症状として腹痛や嘔吐がみられ、のちに下痢の症状が続くのが特徴です。胃腸風邪は成人した大人でも子供でもかかりますが、特に小さなお子さんは、脱水症状など起こさないように注意が必要なんですね。

激しい嘔吐と下痢を繰り返すことで、体内の水分量が著しく減ります。さらにそこへ胃腸の炎症で調子が悪く、口から水分や食事が摂取できないことで脱水症状を起こしやすくなるのも胃腸風邪の特徴の1つですよね。

胃腸風邪の原因と期間

胃腸風邪には細菌性のものとウイルス性のものがあり、夏に多くみられるのが細菌性の胃腸風邪で、汚染された食べ物や、不衛生な場所から細菌を拾って感染します。

寒くなり空気が乾燥した冬になると、ウイルス性の胃腸風邪が流行りますが、ウイルスの感染力は非常に強いので、適切な処置を取ることが重要です。

細菌性の胃腸風邪

細菌性の胃腸風邪は特に夏に多く、生肉や生魚、貝類から感染することが多いですよね。特に、細菌が付着した食物を常温で長く保管した場合、数時間で細菌が一気に増殖して、それを食べることで感染します。

細菌が原因となる主な胃腸風邪には、カンピロバクター腸炎、やサルモネラ腸炎、腸炎ビブリオなどがありますが、少し詳しく見ていきましょう。

カンピロバクター腸炎

不衛生な井戸水を飲んだり、汚れた川に入って泳いだりすると感染することが多く、血便が出ることもあるります。潜伏期間は2日〜1週間で、1週間ほどで回復が見込まれます。

サルモネラ腸炎

犬や猫などの動物と接触したり、不衛生な場所でネズミやゴキブリが発生すると、それらが保有する菌から感染します。また、古くなった生卵からも感染します。潜伏期間は6時間〜3日で、1週間〜2週間で回復が見込まれます。

腸炎ビブリオ

主に海水に生息し、魚介類などに含まれた菌が一定の温度条件のもとで急激に増殖します。加熱調理をしていない刺身やお寿司から感染します。潜伏期間は6時間〜32時間で、2日〜3日で回復が見込まれます。

ウイルス性の胃腸風邪

ウイルス性の胃腸風邪は空気が乾燥した冬に発症することが多く、ウィルスの感染力がとても強いので、学校や職場などの集団で生活する場合は特に注意が必要です。

ウイルスが原因の主なものとしては、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどがあります。

ノロウイルス

ノロウイルスは生牡蠣などからの感染が有名で、感染者の嘔吐物から空気中にウイルスが放出され、それを吸い込んだ人にも感染していきます。大勢の人が集まる食堂や、ホテルや旅館等で集団感染したという報告もあります。潜伏期間は1日〜2日で、2日〜3日で回復が見込まれます。

ロタウイルス

乳児や小さい子どもに多く発症しますが、乳児の便から大人が感染することもあります。感染すると38度程度の高熱が出て、白い色の便が出ることがあるのが特徴です。潜伏期間は1日〜3日で、1週間で回復が見込まれます。

アデノウイルス

アデノウイルスは別名プール熱で有名ですが、扁桃腺が腫れ赤くなったり、目が充血して高熱が続くこともあります。これが原因の胃腸風邪は、ロタウイルスと同様に乳幼児に多く感染します。潜伏期間は5日〜1週間で、1週間で回復が見込まれます。

胃腸風邪の感染経路と予防法

ウイルス性の胃腸風邪の最も多い感染経路は、感染者の嘔吐物や便からなんですね。介護する方がその嘔吐物や便を処理する際に、手に付着したウイルスが知らないうちに口に入り感染してしまうといったケースが多いようです。

幼稚園や小学校、旅館等の人が多く集まる空間では、胃腸風邪の感染者が嘔吐し、それを処理した時に感染してしまうということがあります。また、目に見えない僅かな拭き残しなどが乾燥して空気中に舞い、それを吸うことで大量に感染者が出るということもあるんですよね。さらに、ウイルスが付着した手でドアノブなどに触ることでそこにウイルスが残り、それを触った他の誰かへと感染は拡がってしまいます。

【2次感染が考えられる主な場所】

・ドアノブや階段やエレベーターの手すり
・エレベーターのボタン
・電車のつり革やつかまり棒
・お金
・受話器やリモコン
・トイレなどのタオル
・水道の蛇口

などが考えられます。また家庭内では、出来る限りの場所は消毒をし、公共の施設では、できるだけこまめに手を洗うなどして、感染しないようにすることが重要です。

そして、感染者の嘔吐物の処理にあたる際は、ゴム手袋をはめ、使い捨てのマスクを着用し、キッチンペーパーなどで速やかに嘔吐物を拭き取り、ビニール袋へ入れ、密封して捨てるようにします。ふき取った後の消毒は、次亜塩素酸ナトリウムが含まれる塩素系漂白剤の使用が推奨されています。

また嘔吐物が付着したシーツや衣類などは、洗濯消毒したのち、85℃以上で1分間以上アイロンをかけるか、煮沸することでウイルスを死滅させることができます。

併せてマメにうがいなどすることも忘れずに!

感染してしまった時の対処法

細菌性の胃腸風邪の場合は、一部の抗生物質が快方に向かって効果が出るものもあるので、受診して薬を処方してもらい、体を冷やさないように家で安静にしておくことが大事です。

ウイルス性の胃腸風邪の場合、予防用のワクチンが出ているものもありますが、感染してしまった時はウイルスをやっつける薬は無いので、基本的に対症療法で家で安静にしながら様子を見ることになります。

とはいえ対症療法といっても、吐き気止めや下痢止めを多用すると、ウイルスがいつまでも体内に残り、症状が長引く原因につながるので、病院で処方してもらった整腸剤程度にとどめるのが良いのかもしれませんね。

ただし、下痢や嘔吐が酷く長く続く場合は脱水症状を起こすので、スポーツドリンクなどで積極的に水分補給をすることを心がけるようにしましょう。また、吐き気などで水分補給がうまく行えない場合は、病院で点滴をうけることになります。

胃腸風邪の時の食事について

胃腸風邪の時は、激しい下痢や嘔吐が続くことで胃腸が荒れて、食べてもすぐに吐いてしまったり、食欲が無いことが多いです。なので、脱水症状を起こさないためにも、水分だけは取るように心がけます。そしてもし食事をとってもすぐに吐いてしまう場合は、3時間ほど経ってからまた食べるようにしてみましょう。

どうしても食事を受け付けつけない時は、無理に食べるとかえって逆効果になることもあります。また、胃腸風邪の時は、白いお粥しかダメと思っている人も多いようですが、実はそんなことはないんですね。食欲がある時は、消化の良いものを食べて、少しでも体力をつけるように心がけましょう。

胃腸風邪の時に適した食べ物

胃腸が荒れている時は食欲が出ないことも多いので、そんな時は無理に食べる必要はないですが、もし食べられそうな時は以下の点に注意して、少しづつ食べてみましょう。

・食物繊維や脂肪の少ない食材を使う
・できるだけ小さくやわらかく調理する
・ゆっくり時間をかけてよく噛む
・食後は安静にする

【適した食べ物の例】

お粥 たまご粥 食パン 煮込みうどん
卵豆腐 茶わん蒸し 卵とじ
野菜スープ コーンポタージュ
やわらかい煮物 白身魚の蒸し焼き
白身魚や鶏ささみなどの鍋料理
プリン ヨーグルト すり下ろしリンゴ etc.

胃腸風邪の時に避けるべき食べ物

脂っこいものは勿論ですが、辛いものや甘いもの、酸っぱいものなど味の濃いものは、 胃酸の分泌を促すので避けるようにしましょう。また、大きく切られた食材や硬いものも、胃の負担になるので注意が必要といえます。

【避けるべき食べ物の例】

お茶漬け 菓子パン ラーメン パスタ
漬け物 酢の物 蕎麦 脂の多い魚
脂の多い肉 豚カツ 生卵 油揚げ
納豆 刺身などの生もの ごぼうの煮物
まんじゅう ケーキ パイナップル etc.

まとめ

胃腸風邪になると下痢や嘔吐が本当に辛くて、体力や免疫力は一気に低下してしまいますよね。なので、そんな時はとにかく家で安静にするのが1番です!そして胃腸風邪のことをよく理解して、一刻も早く体の中のウィルスや細菌を全部外へ出しきるよう心がけるようにしましょう。

また、こんな辛い胃腸風邪を家族や周りの人にうつさないようにすることも大切ですよね。ひと言で胃腸風邪といっても、夏と冬ではそれぞれ特徴も少しづつ違いますが、基本的に胃腸風邪は1週間も経てば回復することが多いので、正しく対処して何とか乗り切りたいものですね。

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